米国株は投資初心者にお勧め!特徴やおすすめ銘柄を徹底解説

2024年よりNISA新制度が開始されました。
世間の投資熱の高まりを受けて、自分も投資を始めてみようかな、と考えている方も多いと思います。
ただ、投資はとてもたくさんの選択肢があり、かつ大きな損失に繋がったという事例も報じられるなど、リスクと背中合わせの部分もあります。
まず一歩、投資の世界に足を踏み入れるとき、お勧めといわれるのが米国株です。米国株の特徴や、おすすめの銘柄を解説します。

米国株が投資初心者におすすめの理由

なぜ米国株は投資初心者におすすめなのでしょうか。3つの大きな理由があります。

米国株銘柄の大きな影響力

アメリカ合衆国自体は3億3,500万人の国家です(外務省:国・地域)。
人口だけを見れば、中国やインドの方が多くの人口を抱えています。

ただ、世界を「産業」という視点で見たときに、存在感がアメリカを超える国家は存在しません
重工業から農産業に至る一次産業が世界の中心だったときから、アメリカは国家間の先頭を走り続けています。
昨今のインターネットを中心とした社会においても、Microsoft、Apple、Amazon、そしてSNS社会を構築するMeta(旧Facebook)、Googleなど、次から次へと有名企業の名前が上がります。
これらの国は米国株の銘柄ですが、市場シェアは世界全体に及んでいます。

よって、国家レベルでは爆発的に成長している国でも、その国の成長を受けて伸長している企業はアメリカ銘柄という構図が成立します。特にここ十数年でのITやインターネット領域の成長は目覚ましいものです。

これからはどうでしょうか。
人工知能、ドローン、継続社会の貢献(サステナビリティ)など、次世代の世界経済の鍵となるキーワードが思い浮かびます。これらの産業領域を推進する国といえば、やはり早々にアメリカの名前が上がるでしょう
また、前時代的な〇〇社が退場したとしても、次の主役がアメリカの会社であれば、アメリカ株の全体的な評価が変わることはありません。現在のアメリカ株の立ち位置は、このような新陳代謝を体現しているといえるでしょう。

価格変動性(ボラティリティ)が低い

価格変動性(ボラティリティ)とは、日々株価が動くチャートのなかで、どのくらい上下幅があるかという傾向です。

たとえば本日の株価は1,500円のA株とB株があります。一週間後にA株は2,000円に上昇するも、その一週間後には1,000円に下落しました。一方のB株は一週間後に1,600円にしか上昇しませんが、下落も1,400円に留まっています。
A株とB株、どちらが「投資初心者にお勧めできる」銘柄でしょうか。

投資初心者にとって優先すべきは、想定を超えた損失を生まないことです。
そう考えると、ボラティリティの低いBの方が、初心者向きといえるでしょう。

米国株は高配当

ボラティリティに付記して考えたい要素に、米国株の高配当さがあります。
この場合の配当は株式を所有しておくことで発生するインカムゲインではなく、売買することで生じるキャピタルゲインも合わせた考え方です。
米国株を所有していることで発生する利益全体と考えましょう。

日本株や欧米株と比較すると、銘柄による違いはあれど、米国株は高配当ということができるでしょう。
売買のタイミングに関わらず利益を生みだしやすいため、初心者向きと定義することができます。
ただ、「米国株」という株式銘柄はありません。米国株のなかにもボラティリティの高いものはあり、配当の低いものもあります。
全体的な米国株の特徴が当てはまらない銘柄もあることに注意しましょう

米国株の買い方と売り方

米国株の買い方と売り方を考えるうえでも、平均してボラティリティが高くはないB社のタイプが理想という判断材料になります。
具体的に、米国株を代表するGoogle(アルファベット社)の株価を見ていきましょう。

引用:Yahooファイナンス

同社の過去4年の株価チャートを見ると、上昇基調と下落基調の時期がはっきりしています。
決してボラティリティが無いわけではないですが、とても売買のしやすい銘柄です。

このようなチャートの場合、ライフプランや資産ポートフォリオに応じて売買の判断をすることが大切になります。
低リスクで投資をはじめるタイミングや、資産運用にかけられるお金が増えた段階で、同社が上昇チャートであれば「買い」のタイミングです。
逆に下落チャートであれば「売り」の意思決定をすることになります。

当然、個別株のため、決算や突発的な事業リスクで株価が乱高下する可能性もありますが、初心者向けの個別株といえるでしょう。

単元株と投資信託のどちらがいいのか

投資初心者にとっては、米国株は投資信託の方がいいでしょう。
前項にて単元株を低リスクと紹介しているのに、見立てが異なるのはどういうことでしょうか。
参考に、あるアクティブファンドの「構成銘柄」を紹介します。投資初心者にも高い人気のある、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の2022年7月時点の構成銘柄です。

2022年7月:アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の組入れ上位銘柄

順位銘柄国・地域業種・セクター組入比率
Microsoft米国情報技術9.5%
ユナイテッドヘルス・グループ米国ヘルスケア5.3%
VISA米国金融5.0%
ALPHABET米国コミュニケーション・サービス4.8%
Amazon米国流通サービス4.4%
エヌビディア米国情報技術4.1%
モンスター・ビバレッジ米国生活必需品3.2%
バーテックス・ファーマシューティカルズ米国ヘルスケア3.0%
インテュイティブ・サージカル米国ヘルスケア2.9%
フォーティネット米国情報技術2.9%

これが約2年後、2024年5月時点の執筆時では、以下のように変わります。

順位銘柄国・地域業種・セクター組入比率
Microsoft米国情報技術8.8%
エヌベディア米国情報技術7.0%
Amazon米国流通サービス6.5%
メタ米国コミュニケーション・サービス5.3%
アルファベット(Google)米国コミュニケーション・サービス4.9%
VISA米国金融4.3%
ユナイテッド・ヘルス・グループ米国ヘルスケア3.5%
モンスター・ビバレッジ米国生活必需品3.0%
コストコ・ホールセール米国生活必需品2.7%
バーテックス・ファーマシューティカルズ米国ヘルスケア2.6%
引用:アライアンス・バーンスタイン 目論見書

両者の違いでまず際立つのが、②のエヌベディア社です。
半導体の企業で、世界的な半導体需要を受け皿に急成長を遂げています。また流通技術の向上を受け、大きな規模感で消費財を販売するコストコ・ホールセールなども2024年版にのみ名前が掲載されています。

では単元株として、この2社を確実に読み当てることができるかどうかが、単元株と投資信託のどちらがいいのかに結論を出すポイントといえるでしょう。

米国株の基本形(インデックス投信+個別株)

米国株の基本は、インデックス投信と個別株を6:4、もしくは7:3の割合で構成することです。
まず、おすすめの投資信託を見ていきましょう。

この2つは、SNSなどでも「S&Pにするのか?それともオルカンにするのか?」と比較対象とされやすいものです。
前者はわかりやすいですが、後者は「オール・カントリー」という名称だけあり、米国株とは離れた印象を持ちます。

eMAXIS オールカントリーの国別購入状況上位

順位国・地域割合
アメリカ62.3%
日本5.5%
イギリス3.7%
フランス2.9%
カナダ2.9%
引用:eMAXIS 目論見書

これを見ると、全世界株式というタイトルに反し、60%以上がアメリカへの投資であることがわかります。
両ファンドは大きく意味合いの異なるものではありません。

おすすめの個別株

続いても、上記オールカントリーが米国株として購入している上位銘柄を見ていきましょう。

eMAXIS オールカントリーの所有する米国株銘柄

順位銘柄国・地域業種・セクター組入比率
Apple米国情報技術4.5%
Microsoft米国情報技術4.0%
Amazon米国流通サービス2.1%
エヌベディア米国情報技術1.7%
アルファベット(Google)米国コミュニケーション・サービス1.5%
引用:eMAXIS 目論見書

これを見るに、それほどアクティブファンドとして紹介したアライアンス・バーンスタインと大きな差が無いことがわかります。

そう考えると、これらインデックスの投信を中心とし、個別株も上記にあるようにインデックスの投信が購入している銘柄を購入するという方法が、投資初心者のスタンダードな形でしょう。
ただ、収益率も限定的になるため、個別株は今後上がりそうなものを少しずつ購入し、自分のなかで「リスク許容度を上げていく」という方針をお勧めします。

米国株以外と組み合わせる

インデックス投信と組み合わせる個別株は、必ず米国株である必要はありません。

〇日本株と組み合わせる
インデックス投信がアメリカ中心であるため、分散投資を意識して、日本株と組ませる考え方があります。
一般的に日本株はアメリカ株ほど高配当ではないものの、チャートとしては安定性を強みとしています。
ただ、日本株と一言でいってもさまざまな銘柄があり、多様な特徴があるものです。

〇金などコモディティと組み合わせる
株式以外に、金などのコモディティや債券などと組み合わせる考え方があります。
特に金は2023年あたりから急激に値が伸びており、「安定資産の代表格」とされる資産です。
また債券は株式と反比例の動きをするものといわれているため、株式と債券を同時に所有することで、分散投資を実現することができます。

2024年の米国株について

最後に、2024年の米国株について最新の事情をお伝えします。
現在のアメリカの株価は各社の決算のほか、同国の中央銀行であるFRB(連邦順位制度理事会)が発表する政策金利(Federal Funds Rate)の影響を受けます。

現在の金利というよりも、同国は2024年に3回の「利下げ」を予定しています。
このタイミングがいつなのかにより、株価が影響を受けています。

また、2024年11月に予定されている大統領選挙も大きなポイントです。
民主党現職のバイデン大統領に挑むのは、2020年まで大統領を務めた共和党のトランプ氏の見込みです。
2024年5月の執筆現在は正式決定ではないですが、共和党の予備選において同氏が連戦連勝であり、事実上確定したとも見られています。
大統領選挙の結果は、株式相場にも大きく影響するでしょう。

またアメリカが関わるイスラエルのガザ侵攻など、外交問題も懸念事項です。
従来通りに米国株が投資初心者向けであることには変わりありませんが、タイミングによっては「これまでにない一次的な暴落」の可能性があります
理想的なポートフォリオを組んだから安心!ではなく、常に自分の資産に気を配る習慣をつけていきましょう。

この記事を書いた人

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工藤 崇

FP-MYS代表取締役社長CEO。
相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発。上場企業を中心に多数の執筆のほか、早期相続のコンサルティングに代表される個人相談とFP関連の開発事業を中心に展開。
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